兵庫でダイビングの穴場香住を有名にした東日本大震災が縁のダンゴウオ抱卵

ダイビング
ダンゴウオの抱卵

おはようございます!民宿美味し宿かどやのGakuです。今日は東日本大震災から4年となる年です。先日、日本海新聞に以下の記事がありました。

3月8日日本海新聞より3月8日日本海新聞「失ったものを取り戻す」

南三陸町にあるダイビングショップが4年前の東日本大震災の津波で流され、現在函館でお店を再オープンされれている佐藤長明さんのお話です。

佐藤長明さんのダイビングサービス「グラントスカルピン」

記事では店名でもあるクチバシカジカ「グラントスカルピン」の事が書いてありますが、ダイビング業界内で佐藤長明さんといえば、ダンゴウオ観察と撮影の第一人者として震災以前から有名な方でした。元々は関西、兵庫でスキューバダイビングをするにあたって穴場的な存在だった「香住」。それが今では、ダイビング業界において『関西でダンゴウオを見るダイビングといえば香住・佐津ビーチ』と有名です。その理由は佐藤長明さんにとても関係が深いのです。

震災の前年、2010年4月。私はダイビングの業界内展示会のあった東京ビッグサイトに行きました。その際、佐藤長明さんと初めてお会いしました。当時、まだ香住ではダンゴウオが発見されていませんでした。お会いした際、どんな海藻にどのように生息しているか、色々お聞きし、その通りに佐津ビーチに潜って探してみたところ・・・

ニモダンゴ(ダンゴウオの幼魚)なんと、たくさんのダンゴウオがいることを確認!!

こんなにたくさんいるのに、なんで今まで気付かなかったのか?
まず、4月という水温が10度前後の時期に潜ることは少なかった。ましてや海藻の表面をマジマジと見ることがなかった。そしてなにより・・・

ダンゴウオの幼魚(ニモダンゴ)ダンゴウオって大きさが3~5mmなんです!

写真でみるとイメージ出来ないかもしれませんが、米粒よりも更に一回り小さい程度の大きさなんです。これには気づきませんでした。1年後、あの東日本大震災が。前述の新聞記事にもある通り、佐藤さんはカナダに撮影旅行に行っていて難を逃れました。お店や自宅は津波に流されてしまいましたが、成田空港に置いていた自家用車とカナダに持って行っていたダイビング器材、撮影機材は無事。震災の1か月後、奥様の実家のある北海道に滞在されていた佐藤さんに思い切って連絡をとり、「香住でダンゴウオ講座」をやってもらえませんか?とお願いしたのです。すると快諾して頂き、1週間ほど香住に、かどやに滞在していただけたのです。

佐藤長明さんと夏場はダイビングショップとして活用している
かどや別館にて佐藤夫妻と

その際、なんと、なんと!!!

ダンゴウオの抱卵ダンゴウオの抱卵を
発見していただいたんです!

これはどういうことを意味するか。そこにダンゴウオがいた、というだけではなく、繁殖活動を行っている、という証明になるんです。西日本で初めて繁殖を確認したということで新聞記事にもなりました!

西日本初!日本海初!ダンゴウオ抱卵観測!!!
※民宿かどや楽天ブログより。
当時の朝日新聞、日本海新聞のリンク先の記事はもうありません

正直、我々地元スタッフだけでは未だ見つけることはできなかったと思います。事実、その後も日本海、西日本において抱卵はまだほとんど確認されていないと思います。一方、佐津ビーチでは以降毎年ダンゴウオの抱卵が確認されており、来月には多くのダイバーがその観察にやってきます。関西でのダイビングで穴場的存在だった香住が一躍有名になった経緯です。そんな東日本大震災の縁で見つかったダンゴウオの抱卵。今年もまもなく見ることができます!

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