9時台の復路列車がないことに関するJRでお越しのお客様へのこの冬の対応について

JR復路便問題について 交通事情
JR復路便問題について

9時台の復路列車がないことに関するJRでお越しのお客様へのこの冬の対応について

おはようございます!民宿美味し宿かどやのガクです!!

今年の3月より突然、お帰りの際の9時台の列車がなくなってしまいました。JR山陰線香住-城崎温泉間において2番目に乗降者数の多い列車が取りやめになる。JRでお越しのお客様のほとんどが復路にて利用される列車がなくなったこと、正直地域全体でパニックでした。なんとかこの11月までには冬の間だけでも臨時便を出してもらえないか各所に当たりましたが力及ばず。

JR西日本さんから臨時便の検討も今後の見直しも行う予定は全くないとの返事が観光協会に入りました。

残念ながら今シーズンのJR利用は、いえ、今後のJR利用は厳しい状況が予想されます。今回、この便がなくなるお知らせがダイヤ改正の約2週間前、事前に何の相談や確認もなかったこと。その後の交渉した体感的には、5年から10年後、城崎温泉駅より西の路線は廃線の可能性も高いと感じました。

人口が減っている地域、赤字路線ですので減便は覚悟していましたが、意図的に観光利用のお客様の多い便を最初に減便したことには、わざと利用客者数を加速度的に減らす最も感じ、地域が完全に切り捨てられている気持ちがして、とても悲しくなりました。

それを踏まえた上でこの冬どうするか。今後どうするかをお話ししたいと思います。

JR復路便問題について

JR復路便問題について

JRでお越しのお客様、この冬の対応について

春から秋の復路対応は以下の通りでした

まず、3月に9時台の列車がなくなって以降、以下の対応をさせていただいてきました。

令和5年3月18日時刻表改正にて香住・佐津駅朝9時台の普通列車がなくなる件
城崎温泉駅以西はお帰りの列車時刻として定番だった9時台の列車がなくなってしまうことを念頭において列車旅行の行程をご検討下さいませ。3月18日以降ですから急なことで申し訳ありませんが私達も2月末まで知らされていなかったこと(せめて事前に相談してほしかったです!)ですので、ご理解いただけましたら幸いです。

(1)朝食を7時半、8:38佐津駅発の列車に乗車

(2)11:08発の列車乗車を希望されるお客様で、10時以降も客室の利用を希望される場合、延長料金をいただくことで対応する←スタッフ不足のため、現実的に難しかった

(3)9時半過ぎに出発で、餘部駅まで送迎。道の駅あまるべに10時前後に到着。お買い物や空の駅を楽しんだ後、餘部駅10:46発城崎温泉駅行に乗車。

現状、1のお客様が2割、3のお客様が8割といったところでした。2については、当館が人手不足で清掃スタッフが午前中しか確保できない問題もあり、11時までお部屋をご利用いただくことができない、10時以降送迎車が使えない問題が生じる等があり、実際にはお受けできないことがほとんどでした。冬になりますと、11時から日帰り昼食のお客様もありますので、10時以降の滞在は更にお受けしづらくなります。

また、この冬に関してですが、3の余部送迎について問題が発生しています。

冬季の復路対応は柴山・香住の「お土産屋さん」までに変更

3の余部までの送迎ですが、冬季の行う場合、2つの問題がありました。まず一つは冬の天候によりJRのダイヤが乱れやすい、特に余部橋りょうについては強風等でストップする場合がある、ということ。昔の鉄橋時代に比べればそのリスクは減っていますが、可能性はゼロではありません。またもう一つの問題として、当館が11時から日帰り昼食をお受けしている日は、送迎に往復1時間近くもかけられないスタッフ不足の問題が発生します。

そこでこの冬は、余部橋りょうへの送迎を柴山、もしくは香住のお土産屋さんまでに変更させていただきます。お天気が良くて、日帰り昼食の入っていない日は希望があれば、余部までの送迎も対応したいと思っています。

つまり、今冬シーズンの対応としては

(1)朝食を7時半、8:38佐津駅発の列車に乗車

(2)9時半出発で、柴山・香住の「お土産屋さん」まで送迎

のいずれかの対応をさせていただきます。お土産屋さんによっては、香住駅徒歩圏内、あるいは香住駅10:57発の上り列車に合わせて送迎してくれるところもあります。

以上でJRでお越しのお客様の復路の対応をさせていただきます。

また、12月以降の降雪期はかにバス香住ライナーも運行しますので、こちらのご利用もぜひご検討下さい。

大阪発 かにバス・香住ライナー
かにバス・香住ライナー

既にカニシーズンが始まり、JRでお越しのお客様が既にたくさんございますが、意外と帰りの便を確認せずにお越しのお客様が多いのを実感しています。既にご予約いただいているお客様、JRの往路便が適正な時間帯にない旨と、当館の対応策についてご承知いただきましたら幸いです。

来年以降、JRのご利用について

上り線において、9時台の列車は、朝一の学生の通学列車に次いで2番目に乗客数の多い列車でした。この列車をピンポイントで廃止にしたことは何を意味するのか。陳情しても取り合ってもらえないのは何故か。あくまで最悪のシナリオを考えてのお話ですが、近い将来城崎温泉より西の路線は廃線に向かっていることを予測して動いた方が良いと思っています。

現時点では西向き(下り側)に送迎を行っています。しかし、廃線になったら西向きへの送迎はできなくなります。そこで、将来的には豊岡駅や城崎温泉駅への送迎も検討しなければなりません。しかし、往復で1時間以上かかりますので、スタッフの確保も含め、簡単なことではありません。

更には、来年2024年には物流問題がありバスの運転手も不足し、JRの廃線路線をバスで、とはならない可能性もあります。そこで今、国が議論を始めているシェアライドについて、積極的に検討を進めていきたいと思っています。

例えば、当地区は20軒以上の宿泊施設があり、それぞれが送迎車を持っています。シェアライドの仕組みが確立できれば、持ち回りで送迎ができますし、有料対応になれば、送迎スタッフの確保も可能になってくるかと思います。

実際、この件については星野リゾートの星野社長が既に言及されています。私も同じ意見です。

星野リゾート代表、ライドシェア解禁へ「地方に自由を」、事業者の競争ない無人駅などで開始を提案
星野リゾート代表の星野佳路氏は、トラベルボイスのインタビューで、国内でのライドシェア導入の議論について、都市部の事情で進めるのではなく「地方に自由を与えるべき」と主張。

地方でシェアライドの議論が生じると、まずは介護タクシー的なものになりますが、地方の収入源としての「観光」を考えた時、地方におけるシェアライドの解禁こそがお客様の利便性の上でも早急に法整備を進めて欲しいところです。

列車が廃線になってから大騒ぎするのではなく。最悪のケースを想定してこちらの導入を観光業界をあげて要望していきたいと思います。

今のところ、9時半出発でのお土産屋さんへの送迎はとても喜んでいただいています。いずれにせよ、今シーズンの対応、来年以降のJRの利用について、当館や当地域でも色々とアイデアを練っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

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