お客様に寄り添う、ということ

おはようございます。
民宿美味し宿かどやのGakuです。


今日は、一昨日愛猫ミーチョメのお葬式で宝塚動物霊園へ行った時の
素敵なエピソードをお話したいと思います。



火葬、お葬式、納骨まで全てを行っていただけます


今回お葬式後、火葬から収骨（火葬場で骨を拾うこと）を
させていただいた担当のN.K.さん。
とても素敵な方でした。


収骨の説明とともに、それぞれの骨の部位についての解説をしてくださいます。


ミーチョメは18歳まで生きた、なくなるギリギリまで元気だった
ということをお話すると


歯の骨がキレイに残っているのを見て


「とても18歳とは思えないキレイな歯ですね。
施主さんが大切に大切に育てられてこられたのがよくわかります」


と言って下さいました。


私たちの意気消沈ぶりが伝わったのでしょうか。


最後にこんな話をしてくださいました。


私たちが最後の数年は好きなモノを食べさせていた、
というお話をしたら、


「これからはこの子の好きだったモノをお仏壇にお供えしてから
食べてあげて下さい。


施主さんたちがしっかりとおいしそうに食べてあげて下さい。


これからも元気に過ごしていくことが
このこの供養にもなり、望んでいることですから」と。


「近年の異常気象は動物にとって大変なダメージだったと思います。
そんな中、この子はほんとうによく頑張りましたね。」
「18歳まで生きたこの子はきっと幸せだったと思います。」
と付け加えてくださいました。


その心遣いにいたく感動し、
「最後、素敵な火夫さんに見送ってもらってよかったね」
と帰り道夫婦で言い合いました。



高台からの眺望が素晴らしい宝塚動物霊園


皆さんは、「おもてなし」と「サービス」の違いってどう考えますか？


おもてなしとサービスの違い
（「和のおもてなし接客研修」さんのサイトより）


「家族と接するように、表裏の無い心で見返りを求めない対応」


理解はできるのですが、ちょっと抽象的・・・


他のサイトで見かけたのは


サービスは、相手に気づいてもらう前提でするもの。
おもてなしは、相手に気づかないようにするもの。


というもの。


この考え方、間違ってはいませんが、
ちょっと本質ではないように思います。


私が思うおもてなしとサービスの違い。


サービスは提供者側がお客様にしてあげたいこと。
勿論、それはお客様の役立つこと前提。


おもてなしとはお客様の話に耳を傾け、
お客様の気持ちに寄り添うことではないか。


もっとシンプルに言えば、
お客様にしてあげたいこと（提供者側）と
お客様がしてほしいこと（お客様側）の違い。


お客様がしてほしいことは十人十色。


それを知るにはお客さまとお話をし、
お客様のその時の気持ちに寄り添うこと。


では、「お客様に寄り添う」ってどんなことでしょうか。


まず言えることは、「話を聞いてほしい」。


その話の気持ちに寄り添ってほしい。


自分がお客様側の立場で
そうされると心から嬉しい。


今回の火夫さんはまさにそんな方でした。


私たちの思い出話に耳を傾け、
私たちの気持ちに寄り添い、
気持ちを汲み取って下さった。


こちらの霊園さんの方針なのか、
今回の火夫さん一個人のお人柄なのかはわかりません。


いずれにせよ、悲しみの中、
元気を頂いたことに代わりはありません。




考えてみると、私の営む宿業も同じことなんじゃないかな～
なんて思いました。


宿泊業者は、部屋や料理や温泉を売っているのでしょうか。


それらを体験することで感じるその先にある幸せ。


お客様一人一人感じ方は違うかもしれません。


設備や施設ではなく、お客様との接し方が大切。
そのことを改めて感じました。


愛猫が最後に私たちに伝えてくれたメッセージのようにも感じました。


今回気づいたこと、忘れないようにしていきたいと思います。


民宿美味し宿かどや