昨日の時点でもまだ口佐津にコウノトリいましたよーーー(≧∇≦)
おはようございます。民宿美味し宿かどやのガクです。
まもなく2ヶ月ほど経ちますので、アーカイブ&備忘録の意味を込めて当ブログで紹介させていただきます。実は4月の一ヶ月間、神戸新聞にて毎週日曜日にコラムを書かせていただきました。「神戸新聞を読んで」というコーナーです。今日から毎週日曜日、掲載していただいた4回のコラムを紹介していきたいと思います。
第1回目、4月3日分は以下のコラムです。
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「カニがもたらす幸福感」
3月25日付33ページの「マツバガニ漁獲金額最高」という記事を読んだ。今シーズンの漁獲量は15%減だが、平均単価は35%増。今後カニはさらに高値となっていくことが予想されている。食材に頼った観光での集客は厳しくなってきているというのが、民宿経営者としての実感だ。
私の住む香美町香住区は昔からカニで栄えた町である。約1万2千人の人口に対して150軒余りの民宿が今でも存在し、私が暮らす佐津集落に至っては100世帯余りのうち40世帯弱が民宿を営んでいる。カニという訴求力の高い食材があるが故の多さであるが、内情をみると、お客さまの数は年々減っている。「カニ」を売りにする地域が今や香住だけではないからである。
香住は豊かな食材と美しい景観が売りだが、お客さまはそれだけで香住を選び、150軒もある宿から私の宿を選ぶだろうか。正直、カニの質だけで言えばどこの宿も高く、食材だけで選ばれることは難しい。
私の宿の場合、最近多いのが3世代旅行のお客さまだ。祖父母、両親、その子どもたちが一緒に旅行をする。この形態のお客さまは笑顔が多い。祖父母は孫と一緒に旅行ができてうれしい。子どもたち(孫)は家族皆が集まり、にぎやかなのが楽しい。両親は子どもたちを祖父母が見てくれるのでとっても気楽である。三者三様楽しい理由が明確だ。
さらに「カニを食べる」という行為が家族の絆を深める。せっせとカニ身を取り出して食べやすくする人がいたり、「鍋奉行」を率先して行う人がいたり。カニを食べる時は無口になると言われるが、そんなことはない。カニ料理は最高のコミュニケーションツールだ。
お客さまはカニを食べたくて香住に来るのではない。家族の絆を深めたい、笑顔あふれる最高の思い出をつくりたいのだ。カニを食べるという行為そのものではなく、それによって生まれるお客さまの幸福感に私は注目したい。お客さまの心のありように関心を持たなければ、これからの観光産業での集客はとても難しい。お客さまが商品やサービスを手に入れることで、どんな幸福感を得られるのか。私はそれが商いの本質であると考える。そんな思いに役立つ心温まるニュースが紙面をにぎわすことを期待している。
1967年生まれ、香美町在住。甲南大学卒業後、8年間のサラリーマン生活を経て、実家の民宿を継ぐ。ダイビングショップやNPO法人「たじま海野学校」を主宰。山陰海岸ジオパークのガイドも務める。
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TODAY’S PHOTO
香住がにと黄金がにの説明
昨日紹介のKAN-ICHIさんにて
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香住/佐津/柴山 民宿美味し宿かどや
Tel:0796-38-0113
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