海水浴場で「アンドンクラゲ」に刺された場合はどうすればよいですか？

おはようございます。民宿美味し宿かどやのGakuです。昨日のブログで紹介しましたように、これからの時期、海水浴場で注意すべきクラゲは「アンドンクラゲ」に絞って考えても良いかもしれません。クラゲにも色々な種類があり、刺さないクラゲもいますし、刺すクラゲでもエチゼンクラゲのように比較的遠方からその存在を認識できる場合は、近寄らなければよいだけだからです。

注意すべきはアンドンクラゲ
アンドンクラゲに刺されてしまったら

注意すべきはアンドンクラゲ

海水浴シーズン、お盆以降に注意すべきは「アンドンクラゲ」です。このクラゲ、透明で気づきづらいのが厄介です。また、胴体に気づいても、そこから伸びた細～い触手が身体にタッチしてしまうとアウトです。

透明で気づきづらい！アンドンクラゲ

「アンドンクラゲを見かけた」という情報をキャッチしたら、その周辺では泳がないのがベストです。

アンドンクラゲに刺されてしまったら

「クラゲに刺されてしまったら」という情報はネットにもたくさん出ていますが、クラゲは種類によって対処方法が違うこともあります。最もややこしいのは、温めた方が良い、冷やした方が良いという意見や、酢をかけたほうが良い、かけないほうが良いという意見。これって全く逆の対処方法ですよね。なので、今回はよりわかりやすくするために、「アンドンクラゲに刺された場合」に絞って対処方法をお話します。

（１）まずは、クラゲの触手や刺胞を取り除くこと

刺された部分を海水で洗い流して下さい。「真水でなく海水」であることがポイントです。クラゲが生息する同じ環境下の海水で洗い流すことで刺激させないためです。真水では絶対に洗わないようにして下さい。また、目に見える形で皮膚に触手がついたままになっている場合は、タオル越しかピンセットで取り除いて下さい。直接触れることだけはないようご注意下さいね。
※この部分は全てのクラゲの種類に共通する最初の対処方法です

（２）温めるべきか、冷やすべきか

患部を温めたほうが良い根拠。これはクラゲの多くがタンパク毒であるため、６０度ぐらいで毒が分解されるから、という考え方です。実際に痛みが引くことが多いです。お湯をかけるとヤケドをしてしまう可能性がありますので、お湯をかけたタオルを幹部に巻き付ける方法が一般的です。冷やす根拠は、炎症部位を冷やすことで痛みを軽減させる事ができるという医学的に共通とされている対処方法です。では、アンドンクラゲの場合どうか？私はその後薬を必ず塗る、という条件のもとで、痛みを和らげる、炎症を抑えるために冷やした方がよいと考えます。物理的に考えると、最初は温めて毒を分解、その後冷やして炎症を抑える、ですが、そのタイミングが素人では判断しづらいですし、薬を塗ること前提であれば、しっかり海水で洗浄した後であれば冷やして良いと私は考えています。

（３）酢をかけたほうがよい？

酢酸作用により、刺胞から毒針が飛び出すのを止めることができる、と言われていますが、カツオノエボシでは逆効果、ということだそうです。ハブクラゲに酢は効果があるとされていますが、アンドンクラゲに対しては効果不明、ということだそうです。なので、かける選択肢は持たなくて良いと私は考えています。

（４）薬を塗る

抗ヒスタミン軟膏や副腎皮質ホルモン入り軟膏を塗りましょう。市販の場合、私たちはムヒアルファEXのことを通称「クラゲムヒ」と呼んで活用しています。

ムヒアルファEX
ちゃんとクラゲも記載されています♪

（５）本当は病院に行った方が良い

腫れのひどい方、早く治したい方、キレイに治したい方は早い段階で病院に行くことをオススメします。私はデルモベート軟膏という塗り薬をいただいたことがありますが、これを塗るとすぐに治りました。但し、strongest に分類される一番強い副腎皮質ホルモン(ステロイド)外用薬だそうですので、お医者さんの処方箋がないともらえません。つまり、誰でも塗って良い薬ではないというわけですね。自分にあったお薬がもらえるよう、皮膚科に行くことをオススメします。

以上、あくまで一般的な対処方法ですが、人によってはアナフィラキシーショックなど、呼吸困難になるほどの重体となるケースもあります。その場合は即座に救急車を呼びましょう。アンドンクラゲにはご注意下さい。また、刺された場合はケースバイケースで対応して下さいね。

※昨日、今日のお話は「クラゲガイドブック」を参考にさせて頂きました