コウノトリの人工巣塔を巡る~城崎オンパク体験記その3(2)

オススメの観光スポット

おはようございます!
民宿美味し宿かどやのGakuです。

昨日はハチゴロウの戸島湿地の人工巣塔を紹介させていただきました。
その後、コウノトリの郷公園も含め今回5本の人工巣塔を見学。

子育て中のコウノトリは非常にデリケートなため、人工巣塔のほとんどは近づけません。

遠くに見える人工巣塔
200mmズームで拡大してもこれが限界!!

しかし、中には近くに人間がいても平然と子育てしている人工巣塔もあります。

小学校のグランドにある人工巣塔
小学校のグランドにある人工巣塔

この写真、素敵だと思いませんか?(^^)

コウノトリと子どもたちがお互い顔の見える距離で、自然体で生活しています。

絶滅する前のコウノトリは有害鳥だったそうです。
エサ場が水田。田んぼの苗を踏み荒らす、厄介な存在だったんですね。

餌を食べるコウノトリ
エサを食べるコウノトリ
(コウノトリの郷公園より)

ちなみにコウノトリのクチバシ約30cmまでがコウノトリがエサを探し出せる深さ。
それ以上深い深度になると餌を獲ることが困難になるそうです。
水田はまさにコウノトリにとって最良のエサ場です。

コウノトリの増減にも歴史があったようです。

まずは明治時代の乱獲。
まさに有害鳥としての存在。
が、明治後半から大正、昭和はじめにかけては保護政策がとられ一転増加に。
戦争が始まり、木材の大量伐採や里山減少によって松の木に巣をかけるコウノトリは営巣環境を失っていきます。
更に高度経済成長による環境破壊。
湿地が消滅し、農薬が普及し始めたことでドジョウなどの田んぼの生きものが激減。
コウノトリは、生息環境と餌となる生きものを失い、その上に農薬で体がむしばまれたことで、生息数が急激に減少していきました。

コウノトリと但馬牛の共生
昔はこうだったのですが・・・・

やがて野生のコウノトリが12羽にまで減少。(1959年)
野生のコウノトリの保護を断念、人工繁殖へと切り替えました。(1965年)
日本における最後の野生のコウノトリを衰弱のため保護・捕獲(1971年)←日本の空から野生のコウノトリが完全に姿を消す
人工繁殖による初めてのヒナ誕生(1989年)
コウノトリ将来構想調査委員会設置(1992年)
コウノトリの住める環境を考える機運(1996年)←「祥雲寺を考える会」(翌 1997 年に「コウノトリのすむ郷づくり研究会」)
コウノトリの郷公園設置(1999年)
“コウノトリの郷公園と一体的なまちづくり”を目標とした「郷づくり構想目標」をまとめる(2000年)
豊岡市「コウノトリ共生推進課」を設置(2002年)
野生のコウノトリが1羽、31 年ぶりに豊岡に飛来(2002年8月5日)←後に「ハチゴロウ」と呼ばれる
1997年より挑戦していた無農薬農法「コウノトリが育む農法」が遂に成功(2005年)
コウノトリの放鳥(2005年9月)

そして現在。

現在のコウノトリの数
70羽あまりの野生のコウノトリがいます!

以前は農家の人達に有害鳥と言われていたコウノトリですが、現在は

コウノトリのエサ場となっているほど環境にやさしい田んぼで作られたお米=コウノトリ育むお米

という認証制度ができ、認証されることでお米のブランド力をあげる仕組みができてきています。

人とコウノトリの関係を通じて人と自然の共生を考える。
素晴らしい取り組みを知ることのできたオンパクプログラムでした。

最後に・・・
平成26年7月19日(土)~20日(日)。
兵庫県と豊岡市の共催で「第5回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催されます。
涌井史郎さん(東京都市大学教授)、安倍昭恵さん(内閣総理大臣夫人)、土屋アンナさん(地球いきもの応援団・モデル/ミュージシャン)と豪華な出演者!!
夏の3連休ということで私は参加できません(>_<)
興味のある方はぜひ。

香住/佐津/柴山 民宿美味し宿かどや
Tel:0796-38-0113
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