民泊における宿泊業者一番の問題は後継者がいなくなること~知っておいてほしい未来の不安

まちおこし

昨日は日帰り大阪強行軍。


楽天トラベルカンファレンスに行ってきました!

道路状況を含めた道中での気づきネタ、楽天トラベルカンファレンスでの気づき等いろいろありますが、明日以降順にお話していきます。今日は宿泊約款にかかわるエピソードをお話しします。

おはようございます!民宿美味し宿かどやのガクです。

今日はちょっとシュールなお話、業界の問題についてお話したいと思います。

お客様には直接、関係のないお話です。でも、これから先、5年後、10年後もカニを食べにたくさんのお客様が香住を訪れて下さるように。

問題定義として宿ブログに書いておきたいと思います。

先日、こんなニュース記事を目にしました。

「2017年日本の宿ヒット予測!」ということで、2017年は3月に民泊法案が通過すると一気に「民泊」ブレイクする年。そんな中、通常の旅館はこんな宿が人気ですよ、という内容です。

「おひとリッチ」や「セラピー宿」「聖地宿」等、とても参考になります♪

そんな中、「若者宿」というのも4位にあがっていました。この中に気になる文章があったんです。

若い人たちに「宿を運営してみたい」という人が多い。若者向けの宿開業セミナーを開くと予想以上に参加者が集まることでも証明されている。隠岐の海士町では、4月に「島食の寺子屋」を開校し、将来宿をやってみたい若者を公募し、2年かけて育成するという。島や全国の宿で働きながら学ぶ仕組みで、調理もできるようになれば、本格的に宿が運営できる。

一方、地方の温泉地等では「後継者がいないので廃業したい」という宿が後を絶たない。10年間で2万軒が廃業し、あと4万軒が残る旅館業も、このペースでいけば20年で消滅することになる。現実として、80歳を超える館主が、企業で定年を迎える息子を自宅兼用の旅館の後継者として待っているという「老老承継」が地方の典型だ。ただし、自宅として承継できても、旅館の経営は容易ではない。その結果、シャッター商店街と同じく、旅館は廃業するがそのまま自宅として住み続けるという「仕舞た屋」旅館が増えていく。

そこで、これ以上地域の灯を消してはいけないという自治体が、旅館と若者のマッチングに乗り出すだろう。その結果、若者が旅館に住み込み、運営を委託される形で新しい宿を開業するのだ。

鳥取県岩美町では、かつて海水浴客を相手にしていた民宿が「旅人の宿NOTE」として生まれ変わった。これは、民宿のオーナーが地域おこし協力隊だった小林さんに運営を委託したものだ。海の目の前でスペイン料理を出す宿として、新たな客層を開拓している。

上記の記事を読んで、香住も同じ状況だな~って感じたのです。特に

「後継者がいないので廃業したい」という宿が後を絶たない。

の部分。香住には150軒近くの宿があります。でも、確かに10年後は半分以下になっていると思います。かどやのある佐津集落は現在40軒弱。これも後継者のことを考えると10年後は半分ぐらいじゃないでしょうか。

実際、若者が宿を始めている

以前にもお伝えしましたが、当館で働いていたよーすけ&みきちゃんは今シーズンより隣町竹野で民宿を始めました。

応援してあげて下さい!!

兵庫県豊岡市竹野町竹野5-15
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彼らも、廃業されたお宿さんをお借りして始めました。

今、お隣竹野ではゲストハウスも近々オープンするようですし、まさに先述の記事の通りになってきています。

記事内では隣の隣のまち、岩美町のゲストハウスも紹介されてますし、身近で活発に若者宿が増えているのを実感しています。

ただ、残念ながら香住、香美町ではこういった話は耳に入ってきません。

民泊が始まって一番困ること

民泊が始まると、お客様がそちらにとられてしまう、旅館業者にとって危機だ!

という声を業界内で聞きます。個人的に私はそれはないと思います。むしろ、安価で旅をしたい人と旅館でゆっくり疲れを取りたい人とのすみ分けが進むかな、と。

民泊も私が若い頃全盛だったユースホステルよりも高いです。今思うと、ユースホステルって1泊2食で4千円~6千円ぐらいだったような。良い時代でした。


私の大学生時代。1987年えりも岬YHにて

なので、民泊による売上的な損害はないと思っています。

むしろ、若者が日本旅館に就職したり、後を継いだり、廃業した宿の経営に挑戦する、といった試みをしなくなってしまうことに対する懸念の方が強いです。

若者は起業リスクの低い方に流れます。次代を担う旅館をやりたい人財(若者)が「民泊」にどんどんとられて行ってしまうわけです。現時点で既に多くの宿で人手不足も起こっています。

今のうちに我々の宿で学び、そして将来後継者のいない宿を賃料で借りて、経営が出来る若者を地域で受け入れて行く仕組みを作る必要があります。(今ならばクラウドファンディングもありますし、金銭面でも挑戦はしやすいはずです)

香美町は全く手を打っていませんので、早急に考えるべき事案かと感じています。

先日書いたミズガニ問題と併せて、未来のために考えていかないといけないことです。

以上、本来は宿ブログに書くことではないかもしれませんが、とても大切なことなので、あえてアクセスの多いこのブログに書かせて頂きました。町の行政関係者、観光関係者、議員さんが読んで下さるとうれしいなぁ・・。

お客様も5年後、10年後、今と同様に香美町、香住にカニを食べに来たいですよね。

 

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TODAY’S PHOTO
番ガニなう!!


かたい話をしてしまいましたので、
せめて写真は番ガニで華やかに♪

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